酋長の娘(私のラバさん) 石田一松  <書生節>



「酋長の娘」(私のラバさん)は、演歌師である石田一松が作詞・作曲したコミックソングである。昭和5年(1930)にポリドールから発売された。富田屋喜久治、中村慶子、新橋喜代三などが歌っていた。

石田一松の作詞・作曲と-いうことになっているが元歌は旧制の高知高校の寮祭であった。

当時、日本は大変広く、ミクロネシア(Micronesia)は第一次大戦後に日本の委任統治領となり「南洋群島」と呼ばれていた。

昭和初期の歌であるためか、「酋長の娘」にも「東京行進曲」などと同じように英語の単語が入っている。わたしのラバさんの「ラバー(Lover)」は愛人、恋人という意味-である。

「酋長の娘」(わたしのラバさん) 
書生節演奏:昭和ロマンを楽しむ会(帝大生ゆめじ&青空ぴーまん)

わたしのラバさん 酋長の娘
色は黒いが 南洋じゃ美人

赤道直下 マーシャル群島
ヤシの木陰で テクテク踊る

踊れ踊れ どぶろくのんで
明日は嬉しい 首の祭り

踊れ踊れ 踊らぬものに
誰がお嫁に 行くものか

昨日浜で見た 酋長の娘
今日はバナナの 木陰で眠る

戦後の話だが、昔の新入社員歓迎会では新人の女性社員が腰みのをつけて「酋長の娘」を歌い踊ったそうである。

ゆめじの新人時代には、歓迎会で女子社員が「レナウン ワンサカ娘(レナウン娘)」を水着ではなかったが短パンに浮き袋をもったり(プールサイドに夏がくりゃ~)、テニスウエアを着たり(テニスコートに秋がくりゃ~)して歌い踊っていた。これはかなり評判だったので「酋長の娘」も大人気だったと思われる。

そういえば、「ひょっこりひょうたん島」を振付けて踊っていたグループもあったが子供会ではないので余り人気はなかった。


当時は「冒険ダン吉」という漫画も大人気であった。冒険ダン吉は、講談社の「少年倶楽部」に連載された島田啓三の漫画作品である(昭和8年ー14年)。
南の島に漂着した少年、ダン吉が最後には南の島の王(酋長)になるという痛快冒険漫画で田河水泡の「のらくろ」と人気を二分した。

「酋長の娘」や「冒険ダン吉」には今では差別的と思われる表現が使用されている。


演歌師 石田一松


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大蒲田祭(まつり) 2012 「なつかしい昭和の大道芸」


「梅ちゃん先生」の時代にタイムスリップ  
   
 ~懐かしい昭和を体験~  


















2012年8月5日(日)、蒲田東口商店街(JR蒲田駅東口から京浜急行蒲田駅まで)での大蒲田祭(まつり)の大道芸に「昭和ロマンを楽しむ会」として参加し終戦直後のなつかしい歌をバイオリン伴奏で歌った。

NHK朝のドラマ「梅ちゃん先生」の舞台である蒲田はいま昭和レトロ、昭和ロマンで盛り上がっている。ぽぷらーど2では昔の蒲田の写真や「梅ちゃん先生」の写真を展示していてその近くでなつかしい昭和の大道芸が演じられた。



「梅ちゃん先生」の時代を考えて、今回は学帽ではなく、学徒動員で徴兵されていた書生が復員して復学したような服装で演奏した(つもり)。


つまり、学帽ではなく、略帽(戦闘帽)の書生である。略帽の上にヘルメットをかぶるので、野球帽と違いつばは邪魔にならないように小さい。

水筒は実家の納屋にまだ残っていた若くて独身だったおじさんのもの。戦闘中でもどんなときでも「水は命」、水筒だけは絶対に手放さないものだったのだろう。

お昼は天気がよすぎて暑く、なかなか客足が止まらなかったが、2回目の梅ちゃん劇場、バナナの叩き売りではたくさんのお客さんが参加してくれて盛り上がった。そして、ラストの昭和ロマンを楽しむ会の懐メロ演奏も多くの方が立ち止って聴いてくれてうれしかった。

演奏曲は昭和20年頃から30年までの曲を主に演奏したが、皆さんよくご存知で一緒に歌ったり手拍子をしてくれた。演奏しているところは埋め立てられた逆川(さかさがわ)の蒲田橋親柱の前である(親柱には蒲田橋、昭和5年と記載)。

略帽姿を見ておばさんに「あ!傷痍軍人だ」と呼びかけられたのには困ってしまった。傷痍軍人にならないように白い絣の着物は着なかったのに-----

略帽で楽器を演奏するとやはり傷痍軍人が大道で「戦友」等を演奏していたことを思い出すらしい。

略帽で歌った歌:
蒲田行進曲(S4, S57)、東京ラプソディ(S11)、東京の花売り娘(S21)、銀座カンカン娘(S24)、とんがり帽子(S21)、リンゴの唄(S21)、青い山脈(S24)、憧れのハワイ航路(S23)、高原列車は行く(S29)、ラバウル小唄(S19)、異国の丘(異國之丘)(S23)、街のサンドイッチマン(S28)等



「梅ちゃん」劇場では今までの「梅ちゃん先生」を紙芝居であらすじを紹介していた。

クイズに当たるとあめ細工引換券がもらえるとあってたくさんの方が熱心に聴いていた。






昭和ロマンの大道芸といえばなつかしいのは泣き売、「泥万(泥の付いた万年筆)」である。
勤めていた万年筆工場が火事になって焼けてしまい、退職金代わりに焼け残った万年筆をもらって解雇された。「いくらでもいいから買ってくれ」といって灰にまみれた万年筆を取り出し、布で拭きながら身の上話をしていくとーーーー

なつかしいなあ、ついこの間のように思い出す。
「メッキじゃないよ、14金のペン先だよ!」酸に入れても溶けないほら、この通り!」

懐かしい蒲田の写真


東急蒲田駅(目蒲線、池上線)

2000年(平成12年)8月、目蒲線は目黒線と多摩川線に分割されて消滅した。








松竹キネマ蒲田撮影所

蒲田行進曲
「セットの花と輝くスター 微笑むところ」

「消えて結ぶ幻の国 キネマの世界」







埋め立てられた逆川(さかさがわ)の蒲田橋親柱2本(現在は道路工事中)

親柱には蒲田橋、昭和5年と記載されている。









旧制帝国女子医学専門学校本館
(東邦大学医学部)

「梅ちゃん先生」が卒業した女子医専のモデル
で蒲田と大森の中間にある。

戦時中は「男の医師は戦場へ、銃後は女の医師で守る!」とたくさんの臨時の女子医専も設立された。このため、皮肉なことだが徴兵された医師や教員に代わって女性の社会進出が進んだ。
母の同級生の姉も高等女学校からこの帝国女子医専に進み女医になって開業した。


大蒲田祭 時:2012年8月5日(日)
場所:JR蒲田駅東口の商店街(ぽぷらーど2)
時間:12:00~18:00時
大道芸の会場:蒲田五丁目の 蛇の目寿司前(逆川の蒲田橋親柱付近)
12.30バイオリン演歌(書生節) (昭和ロマンを楽しむ会) (終戦直後の歌)
13.00紙芝居腹話術 梅ちゃん劇場(山田とこ)
13.30万年筆売り(万年筆丸)
14.00バナナの叩き売り(横澤 晃玉)
14.30万年筆売り
(おみこしの通過時間)
16.30梅ちゃん劇場
16.45バナナの叩き売り
17.15バイオリン演歌(書生節)(終戦直後の歌)



「梅ちゃん先生」の時代にタイムスリップ


大田観光協会公式ブログ
(2012年08月07日)





飴細工(込田まさみ)バナナの叩き売り(横澤 晃玉)万年筆売り(万年筆丸) 昭和ロマンを楽しむ会(帝大生ゆめじ・青空ぴーまん)梅ちゃん劇場・腹話術(山田とこ) 大蒲田祭(まつり) こどもまつり
略帽 戦闘帽 戦斗帽
書生節 バイオリン演歌 昭和歌謡 戦時歌謡 流行歌 昭和演歌師 平成演歌師

昭和初期の女学生 着物にスカート?

現代の女子大学生の卒業式の服装は着物に行灯袴であり、これは明治や大正時代の高等女学校の卒業式の写真とほぼ同じである。

しかし、実家に帰ったときに家にあった古い資料を整理していて珍しい写真を見つけた。

今まで書生の写真などは興味があって集めたりしていたが、旧制高等女学校の女生徒の服装はあまり気にしていなかった。どうせ普段はセーラー服か洋装だと思っていた。

昭和初期(昭和2年、1927年)の卒業式の写真をみると、なんと着物に明らかにスカート風(袴)でストッキングを着ている写真を見つけた。


もちろん、いわゆる制服としての女袴(おんなばかま)とも考えられるが、全員のスカート(袴)に横に2本線が入っている。同じ学校の明治や大正時代の卒業式の写真には普通の行灯袴が写っている。

着物にスカートでストッキング&革靴が最先端のファッションであったのだろうか。今でも通用するようなおしゃれな組み合わせだと思った。

戦時下の体育(運動会)では戦後の服装と変わらない鉢巻にブルマー姿であった。



行灯袴(あんどんばかま):
行灯袴は袴のなかに中仕切りがないスカートタイプの袴。 着流し姿の普及によって着用が簡便な袴として作られた袴で、江戸後期には一般化した純国産の「和袴」である。袴のなかに中仕切りがあるものを馬乗袴という。

女袴(おんなばかま)
明治時代から昭和初期には女学生の制服として多く着用された。現在でも卒業式における女子大生の定番の服装であるが、現在着用されるものの多くは行灯袴と呼ばれる長い巻きスカートのようなタイプである。


卒業式 式典 着物 袴 高等女学校 女子大生 スカート ストッキング

プロフィール

tyumeji

Author:tyumeji
日本の大道芸をみたりやったり、日々の活動を報告する。
昔懐かしきあのメロディーや風景を紹介します。

バイオリン演歌 大正演歌 書生節 演歌師 昭和演歌師 平成演歌師  昭和ロマンを楽しむ会(享受昭和浪漫的会) 戦時歌謡

昭和ロマンを楽しむ会 http://peaman.raindrop.jp/syowa-roman/index.htm

書生のアルバイトであったバイオリン演歌・書生節や「のぞきからくり」等の日本の大道芸について調べたりしたことを紹介する。 帝大生ゆめじ

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