のぞきからくりの唄 不如帰(ほととぎす)

 
ゆめじが歌っているのぞきからくり「不如帰」の節は大阪の天王寺さんでも演じていたし、落語にも出てくる一般的な節である。映画「長屋紳士録」 の中で、笠 智衆 さんが箸で茶碗をたたきながら歌っていた。宴会でもよく歌われたようである。
 
のぞきカラクリの唄 不如帰(ほととぎす)
映画「長屋紳士録」 歌:笠 智衆  監督 小津安二郎 
    1947年 日本
 

       のぞきからくり 不如帰(ホトトギス)実演: 昭和ロマンを楽しむ会


その他にいろいろな節があるようで下記の動画の唄は始めて聴く歌詞と節であった。

 


大阪・四天王寺で開催されている、「四天王寺べんてんさん青空大古本祭」での「のぞきからくり」実演
長崎県「深江 のぞき文化財保存会」 南島原市

「不如帰」は徳冨蘆花(とくとみろか)の不朽の名作で1898年(明治31)から1899年まで「国民新聞」に連載された。明治時代のベストセラー小説。

「人間はなぜ死ぬのでしょう 死んでも私はあなたの妻ですわ、未来の後までも」
「八千八声 ないて血を吐くほととぎす」

落語の「天王寺詣り」に天王寺の境内でやっているぞのきからくり「不如帰」の口上が入っている。同じ不如帰でも各地によってさまざまな文句とからくり節があった。

あらすじ:片岡陸軍中将の娘浪子(なみこ)は、海軍少尉川島武男(たけお)と結婚したが、結核にかかり、家系の断絶を恐れる姑によって武男の留守中に離縁される。二人の愛情はとだえなかったが、救われるすべのないまま、浪子は、もう女になんぞ生まれはしないと嘆いて死ぬ。

映画「長屋紳士録」(1947)で笠智衆が歌った「不如帰」(ほととぎす)の口上(からくり節)

三府の一の東京で(ああどっこい)/波に漂うますらおが/はかなき恋ににさまよいし/父は陸軍中将で/片岡子爵の長女にて(ああどっこい/桜の花の開きかけ/人もうらやむ器量よし/その名も片岡浪子嬢/(ああちょいと)

海軍中尉男爵の/川島武男の妻となる/新婚旅行をいたされて/伊香保の山にワラビ狩り(ああどっこい)/遊びつかれてもろともに/我が家をさして帰らるる/(ああちょいと)

武男は軍籍あるゆえに/やがて征くべき時は来ぬ/逗子をさしてぞ急がるる/浜辺の波のおだやかで(ああどっこい)/武男がボートに移るとき/浪子は白いハンカチを(ああどっこい)/打ち振りながら/「ねえ、あなた早く帰って頂戴」と/仰げば松にかかりたる/片割れ月の影さびし/実にまあ哀れな不如帰」 

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敬老会で書生節 昭和歌謡 Part 2

9月の敬老会の余興に「昭和ロマンを楽しむ会」があちこちに呼ばれた。

前回、初めて金屏風のある舞台で演奏したが、今回はイルミネーションの前で演奏した「敬老会」であった。イルミネーションが輝く舞台での演奏は見た目には豪華で楽しそうである。
 
しかし、点滅するイルミネーションの前での演奏も初めてであり、非常にやりにくかった。イルミネーションは音楽のリズムと関係なく、異なるリズムで点滅し、しかも点滅の速度(リズム)が一定でなく変化する。たくさんの観客がいたが、この状況で演奏するのは修行のような心境であった。
 
お祭りや盆踊りなどで大通りのスピーカーから音楽が流れてくる状況で自分の音楽を演奏するのもつらかったが、不規則なライトの点滅の中で演奏するのも大変だと実感した。
 
舞台は紅白の幕があるだけのものに慣れているとなかなか順応するのが難しい。貴重な経験をした敬老会であった。
 
昭和ロマンを楽しむ会 帝大生ゆめじ 青空ぴーまん バイオリン演歌 書生節 ウクレレ

「東京人」10月号に 柴又宵まつり 書生節


Happy Oneさんからの情報で雑誌「東京人」2011年10月号(No. 301)に柴又宵まつりの記事があり、書生たちが載っていることを知り、早速購入した。
 
10月号は「観光まちおこし」がテーマで、23区39市町村のまちおこしを紹介している。
 
 
 
24-25Pが葛飾区の紹介であり、25Pの下段に柴又宵まつりの様子を紹介していた。

柴又は葛飾区内では最も古い商店街であり、大正時代に建てられた店も多いそうだ。
 
「寅さんのまちは、大正ロマンで団結」
タイムスリップしたかのような、仮装行列という説明で、バイオリン演奏しながらパレードの先頭を行くわれわれ書生たちが載っていた(昨年の様子)。

残念ながら、葛飾区の記事の3/4が「こち亀」で人気の亀有の記事であった。「両さん像」が街のあちこちに配置されその影響かもしれない。
 
昭和ロマンを楽しむ会は亀有の大道芸にも参加しているので亀有も柴又も両方応援している。
 
その他、有名な町おこしイベントとしては、目黒区「やはり、さんまは目黒に限る」でおなじみの「目黒のさんま祭」の記事もあった。
 
ノスタルジーは観光の大きな要素だそうである。確かに、柴又で会った年配者も学帽をかぶった書生姿をみて、子供の頃を思い出して「なつかしい!」という方が多い。だれでも記憶の中にあって今はなくなってしまった光景を見るとうれしくなるようだ。
 
「東京人」2011年10月号(No. 301) 発行 都市出版株式会社
昭和ロマンを楽しむ会 帝大生ゆめじ 青空ぴーまん 書生節

敬老会で書生節 昭和歌謡

9月は敬老会が各地で開かれており、うれしいことにその余興に「昭和ロマンを楽しむ会」が何ヶ所か呼ばれている。

東京都江東区内の鉄筋の立派な老人ホームの集会室で演芸を行った。舞台があり金屏風までセットされていた。
 
いままで紅白の幕の前で演奏することには慣れていたが、書生節を初めて金屏風のある舞台で演奏した。大道芸には金屏風は似合わないと思っていたがーーーちょっとうれしい?
 
参加者は60名程度で、約1時間近く演奏したが、みなさん元気に一緒に歌ってくれて反応は大変良かった。やはり、戦前、戦後の昭和歌謡が大好きなようである。
 
ドリフターズも歌っていた「隣組」も歌った。「何軒あろうと一所帯、心はひとつの屋根の月」というフレーズは偶然だが、老人ホームや寮にはぴったりである。
 
終了後、一人の女性がわざわざ控室にまで来られて「本当に楽しかった」と言ってくれた。
 
演芸終了後は、入居者も一緒になって会場のいすなどを片付けており、お元気な方が多いようであった。
 
ここは養護老人ホームで、65歳以上の方で、環境上の理由及び経済的理由により、居宅での生活が困難な方の施設だそうである。費用は利用者本人および扶養義務者から、その負担能力に応じて、その一部を負担するシステムである。
 
介護保険の対象外であり、もともとは生活保護法の養老施設の流れをくんでいるものだそうだ。
 
今までにデイサービス、有料老人ホーム、グループホーム、特別養護老人ホームで演芸をやったことはあるが養護老人ホームでの演芸は初めてであった。
 
あちこちの施設を訪問するといろいろ勉強になる。いわゆる「老人ホーム」を分類すると公的福祉施設と民間施設に分けられ、民間の有料老人ホームは法律上は福祉施設ではないそうだ。
 
民間施設:有料老人ホーム、グループホーム
公的施設:養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム(A型:B型)、ケアハウス 、老人保健施設 、グループホーム
 
 老人保健施設(老健)は入所して、リハビリを行い社会・家庭復帰を目的としている施設なので、約2-3年で施設を出なくてはならない。しかし特別養護老人ホーム(特養)は入所してから亡くなるまで生活することができる施設である。
 
一般に、老健を転々としてその後特養へ入所し生涯を終える方がほとんどではないかと想像できる。
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第7回 大正ロマン柴又宵まつり 書生節 2011


毎年参加している「大正ロマン柴又宵まつり」に今年も演歌師3名で参加してきた。
片手にさげたるバイオリンから「上野山の音楽学校」の女学生と思いきや、普段はゴールド眼鏡をかけているハイカラで「目白台」から来たと言い張る女学生(海老茶式部)と「本郷」からやって来た芋書生2名である。
 
12時から柴又駅前で演奏しようとしたが暑くて演奏どころではない。日陰を求めて京成柴又駅改札出口の駅舎境界あたりで演奏を開始した。観光客の送迎用の京成柴又駅専属の楽団のように見られたかもしれない。太陽が傾いて影が伸びていくにしたがって駅前広場の方へ進出していった。駅から出てきた観光客も寅さんの銅像の前で写真を取ると逃げるように参道方向へ歩いていき、広場の中央は本当に暑そうだった。
 
休憩時にかき氷を食べようと「かなん亭」へ行ったが満席で入れず、「かんたあれ」でデカ盛りのかき氷(メロン)を食べて冷房の効いた店内でしばらく休んだ。その間にチンドンの「ネオパオ」3人組が暑そうなマントを着て参道を演奏しながら通っていった。われわれには到底できない!
 
午後4:30を過ぎると帝釈天境内での音曲が可能になるのでそれ以降は境内へ移動し演奏した。もちろん演奏はなるべく大正、昭和初期の歌に限定して演奏するように心がけた。
 
そして、なんと映画「男はつらいよ」でもおなじみの帝釈天山門前で書生が書生節を演奏するという暴挙に出た(快挙?)。実は、山門の裏側で目立たないように演奏したことはあるのであったが------(Happy Oneさんの書生節動画参照

山門前で3名が演奏し始めると多くのお客さんが集まり演奏を聴いていただいた。ビデオやカメラで撮る人も多く、「宵まつりには賑々しく書生節!」とうれしくなった。
 

その後、大正ロマンなりきり仮装行列に参加した。終了後も境内では福引抽選会に参加する行列ができ、大道芸もまだ行われていた。
 
 
 
「見るも法楽」では、矢口美香とその美女たちのベリーダンスもしっかり見たので今年はご利益があるはずである。
 
第7回 大正ロマン 柴又宵まつり
【日時】 9月17日(土) 12:00~
【場所】 柴又帝釈天・帝釈天参道
【交通】 京成金町線 柴又駅下車 
参道ステージ 11:00~16:00 
チンドン、バイオリン演歌(書生節)、バルーンサービス
帝釈天ステージ 16:30~19:30 
 太神楽、紙喜利、パントマイム、ベリーダンス、曲芸・アクロバット
 
(Happy Oneさんとこまち727さんから写真を借用)
昭和ロマンを楽しむ会 帝大生ゆめじ 青空ぴーまん

大正ロマン 柴又宵まつり 書生節 2011 


第7回 大正ロマン 柴又宵まつり
 「大正ロマン柴又宵まつり」とは、かつての宵庚申の賑わいを復活させようと始まったお祭りで、今年で7回目を迎えます。
【日時】 9月17日(土) 12:00~20:00 (雨天決行)
【場所】 柴又帝釈天・帝釈天参道・柴又駅前
【交通】 京成金町線 柴又駅下車 徒歩1分、北総線 新柴又駅下車 徒歩12分
     
参道ステージ 11:00~16:00 (雨天時早期終了)
   チンドン、書生節(バイオリン演歌)、バルーンサービス
帝釈天ステージ 16:30~19:30 (雨天時 鳳翔会館)
「見るも法楽」 境内で観る矢口美香のベリーダンスがお楽しみ、きっと御利益があります!
   太神楽、紙喜利、パントマイム、ベリーダンス、曲芸・アクロバット
 
参道スタンプラリー:タンプラリーを完成させると福引ができます!
大福引抽選会: 1等テレビ、2等デジカメ等、豪華景品が当たります!
大正ロマンなりきり仮装行列 17:30~18:00 帝釈天~参道~柴又駅
 宵の柴又であなただけの仮装に身を包み大正ロマンに浸ろう!
  【HP】 柴又宵まつり

昭和ロマンを楽しむ会  帝大生ゆめじ 青空ぴーまん

両さん像 亀有公園で昭和歌謡 

亀有公園と亀有駅前で昭和歌謡
2011年9月4日(日)、亀有駅南口前での大道芸に出演する前に「亀有のハーモニカおじさん」ことターキー畠山さんと二人で北口の亀有公園で合同練習をした。この公園には最近作られた「ひとやすみ両さん像」(ベンチに座る両さん像)があることで有名である。
 
藤棚の下で練習をしていたが、木陰が多いためか地元の高齢者も多く休んでおり、われわれの演奏をよく聴いてくれた。ハーモニカがC調とAm調の二本しかないため選曲に苦労したが10曲ほどなんとか合同演奏できるまで仕上げた。
 
上手な日本語で「写真を撮ってくださいませんか」と依頼されて振り向くと黒髪の制服を着たお嬢さんが立っていた。ボーイスカウトかガールスカウトのような制服であった。バスガールでないことは分かったが------


彼女の胸に縫い付けられている中華民国の名前と国旗をみてびっくりした。中華民国の国旗なんか本当に何十年も見たことがなかった。
(今でも現存している!)

マスコミ関係は中国に遠慮しているのか、放送などで「中華民国」の表記や国旗を掲載しないようである。台湾は独立国ではないが、「独立した地域」であるそうだ。
 
その礼儀正しい黒髪のお嬢さんは「台湾から来ました」といっていた。観光見物でもしているのであろうか、亀有の両さん像の配置マップを手に持っていた。でもあたりにはそんな制服組はだれもいなかったし、大道芸中にも会わなかった。

台湾でも「こちら葛飾区亀有公園前派出所」、「両津勘吉の銅像」などは有名なのであろうかといろいろ考えならがお互いに記念撮影をしたが、出演の時間が迫っていたので残念ながらそれ以上お話できずに亀有駅南口広場へ向かった。
 
日本人は高校生までが茶髪や赤毛で得意になっているので、黒髪のお嬢さんは新鮮であった。でもあの制服は何であろうか、中華民国の軍服か、ますます疑問が膨らむ。台湾に行って調査しないと分からないか?
 
新大久保駅前等で自国語で大声で話したりしながらたむろしている外国人ばかりが目に付くこのごろである。自国の名前と国旗を胸につけている礼儀正しく国を代表するような無名の観光客もいるのだと感心してしまった。
 
「台湾の若者に幸あれ!」
 
それにしても、日本を代表して外国へ行った有名スポーツ選手(日本人アマチュア)の非礼な態度をよく目にするが恥ずかしい。
 
近頃は無国籍料理などがはやっているようだが、やはり、無国籍は良くない。国籍や独自性を明らかにして、国際的な付き合いをすべきたと思った。
 

駅前の大道芸の方は11:00から5組で回して「昭和ロマンを楽しむ会&ターキー畠山」は3回公演した。ハーモニカとウクレレでの初めての合奏であったが年配者が立ち止まって聴いてくれてなんとか形になった。着物を着たおばさんが裕次郎の「赤いハンカチ」が大好きだということでアンコール演奏までした。Youtubeなどで台湾の方がよく歌っている隣組(とんとんとんからりの隣組)を急いでプログラムに入れて2番目に演奏した。
 
 
 
演奏曲(C調とAm調):スカラーソング(箱根八里)、隣組、高原列車は行く、誠城寺の狸囃子、とんがり帽子、月がとっても青いから、赤いハンカチ、戦友、酋長の娘等
帝大生ゆめじ:歌、ウクレレ ターキー畠山:複音ハーモニカ
 
【第13回亀有パフォーマンスパーク・データ概要】
日時:2011年9月4日(日)11:00スタート
第1会場(JR亀有南口横イトーヨカドー前広場)
第2会場(香取神社)
出演パフォーマー:6組(戦豆、孔雀、ゆうま&ゆいと、エンジョイJoy、ジャグラーヒロ、昭和ロマンを楽しむ会&ターキー畠山)、特別出演:今井輝男
総動員数:1,221人(2会場合計)
 
帝大生ゆめじ

プロフィール

tyumeji

Author:tyumeji
日本の大道芸をみたりやったり、日々の活動を報告する。
昔懐かしきあのメロディーや風景を紹介します。

バイオリン演歌 大正演歌 書生節 演歌師 昭和演歌師 平成演歌師  昭和ロマンを楽しむ会(享受昭和浪漫的会) 戦時歌謡

昭和ロマンを楽しむ会 http://peaman.raindrop.jp/syowa-roman/index.htm

書生のアルバイトであったバイオリン演歌・書生節や「のぞきからくり」等の日本の大道芸について調べたりしたことを紹介する。 帝大生ゆめじ

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