柴又宵まつりで書生節 2010



当日は朝から寒くて大雨と強風で中止かと思ったが昼から晴れてきて楽しく参道で書生節を演奏できた。
今年は、客寄せ兼歌手の須磨子さんが参加して華やかな書生・女学生となった。
須磨子さんは家にあったはずの海老茶袴が見つからず、青年憧れの海老茶式部とはなれなかった。来年までには必ず探し出してほしい。

駅前広場と参道入口近くの映画の碑の前で主に演奏した。その後、五時すぎからは境内で少し演奏してから、仮装パレードに参加してバイオリンを弾きながら帝釈天から駅までを往復と忙しい一日であった。

柴又では必ず、松竹映画「男はつらいよ」の主題歌を歌ってきたが、「旅の夜風」を歌いながらこれも同じ松竹映画「愛染かつら」の主題歌であることに気が付いた。

昼食は「ゑびす家」でおいしいうな重を食べたが、別に買わなくても草団子が付いているのがうれしい。参道で演奏後、暑くなってきたので「かなん亭」でかき氷を食べて休憩した。

観客だけでなく、お店の着物を着た従業員の方までも演奏に合わせて手拍子をしてくれたりして嬉しかった。

そういえば、、寅さんの格好をした野口よういちさん(モノマネ)も駅前にあらわれてガイドをやっていた。

いつまでもこういう石畳の門前町が栄えて残ってほしい。

柴又宵まつり 20010年9月25日(土) 12:00-
柴又駅~参道~帝釈天境内
大正ロマンなりきり仮装行列、コンテスト 17:30-
http://yoi.shibamata.net/index.html
昭和ロマンを楽しむ会
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生方早慶 演歌師




バイオリン演歌師でわれらの書生仲間でもあり、「大道芸研究会」の会長でもあった生方氏が2010年7月にお亡くなりになった。

バイオリンはあまりうまくなかったが、独特の声、風貌でみるからにうさんくさそうな迫力のあるテンプラ書生であった。
また、生方氏は六魔をやる「東京都ヘブンアーティスト」でもあり、絵や書もたしなむ芸術家でもあった。発表会のときの演題やタイトルも書道でよく書いてもらっていた。

子供のときにサイレント映画から初めて始めてトーキー(発声映画)に切り替わり、その時の映画館の状況などを詳しく説明してくれた。もっと、いろいろ聞いておくべきだったと残念である。

生方さんの父親が酔っ払えば必ず歌う歌が「船頭小唄」だったとか、当時の書生節の歌の話などもいろいろ聞くことができた。
「船頭小唄」をバイオリンで弾くときの調はCmで、難しいからDmで演奏した方が楽ですよといっても頑固にCmで弾いていたのが懐かしい。

慶応出身なのにあの学帽が大嫌いだとかで、わざわざ早稲田の角帽を買い求め、バイオリン演歌の時にはいつも早稲田の角帽であった。そして歌う歌が、第一高等学校の「ああ玉杯に花受けて」と慶応の応援歌「若き血(陸の王者)」であった。残念ながら、早稲田の歌を歌うのを聞いたことがない。

彼の演目に「勧善懲悪、この世の戒め 地獄極楽」があったが、極楽で書生節を歌っているでしょう。心からご冥福をお祈りいたします。

生方 宏治(東京都ヘブンアーティスト)
六魔(大道占い):絵図で干支・人相・手相を解説した後個々の手相を観る
「年齢、風体、口調など、雰囲気がまさしく大道占い。日本の伝統和芸は、ほとんどがいまでは無くなった芸能。それだけにさらに語りを磨いてほしい。」


バイオリン演歌 大正演歌 書生節 昭和歌謡 Violin Fiddle 昭和演歌師 平成演歌師

金子潔



金子潔((1913-1986)は長崎生まれの演歌師である。金子潔の一代記「演歌流生記」を共産党系の新日本出版社から出版している。

また、レコードも残しており、ゆめじは他の演歌師とはちょっと違う金子の「パイノパイノパイ」が好きである。
http://www.geocities.jp/teidaiseiv/Sound/painopai_kaneko_kiyosi.MP3   

演歌師はどんな勢力にも加担することなく、時世に対する風刺や皮肉を歌ってきた。石田一松などはどこにも属さず、テキヤとして弟子たちと一家をなしてきた。もちろん戦後国会議員になったことなどからも歌だけでなく、才覚もあったのであろう。

金子潔はいつから演歌師から「転向」して共産党のプロパガンダ(宣伝)部員になってしまったのか。ひとつの政党、共産党系の出版社から一代記を出すこと自体すでに共産党の広告塔であり、演歌師ではなくなっていると考えられる。

[CD] 明治・大正・昭和の哀歌集~蟹工船・あきらめ節~
明治・大正・昭和の哀歌集~蟹工船・あきらめ節~
アーティスト: オムニバス,桜井敏雄,金子潔,秋山ふう谷,神長瞭月等
出版社/メーカー: コロムビアミュージックエンタテインメント

この中で金子はあきらめ節とパイノパイノパイを歌っている。試聴可能

金子潔「演歌流生記」(新日本出版社 1987)

金子 潔(カネコ キヨシ) 職業バイオリン演歌師
出身地:長崎県 長崎市
経歴:明治・大正時代、時世に対する風刺や皮肉をうたったバイオリン演歌の継承者。「ノンキ節」の添田唖蝉坊(そえだ・あぜんぼう)に13歳で弟子入り。バイオリンを弾きながら道やカフェーで歌い続け、戦後は歌声運動やフォークソングも取り入れた。
没年月日:昭和61年 10月20日 (1986年)

株式会社新日本出版社:
日本共産党関連の雑誌や書籍を多く発行している。社会・政治から絵本・児童書まで広く扱う。小林多喜二全集 宮本百合子全集 不破哲三の本など

プロフィール

tyumeji

Author:tyumeji
日本の大道芸をみたりやったり、日々の活動を報告する。
昔懐かしきあのメロディーや風景を紹介します。

バイオリン演歌 大正演歌 書生節 演歌師 昭和演歌師 平成演歌師  昭和ロマンを楽しむ会(享受昭和浪漫的会) 戦時歌謡

昭和ロマンを楽しむ会 http://peaman.raindrop.jp/syowa-roman/index.htm

書生のアルバイトであったバイオリン演歌・書生節や「のぞきからくり」等の日本の大道芸について調べたりしたことを紹介する。 帝大生ゆめじ

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