2008/05/06

今年の春に何箇所か公共の施設を利用した歌声の集いに参加して歌った。
大きく二つに分けると、自分たちで編集した歌集や書店で売っている「野ばら社」の歌集を使用するグループと、「ともしび」の歌集「うたの世界」を利用するグループとに分けることができる。
全般的な印象はどの集会も「ともしび」新宿店のように周囲を無視して歌うテノール独唱歌手族はおらず、参加者の歌声が聞けて楽しかった。ストレスを発散しに来ている方がいなかったのは幸いであった。
男女比は80%が女性でどこでも女性が圧倒的であった。このため、女性好みの曲もかなりある。
独唱なら歌いやすいキーで歌えばすむことであるが男女混声の斉唱であるため、男性にとってはどうしてこんなに低いキーで歌うんだろうと思うこともあった。しかし、歌手と同じかほぼ同じキーで歌う曲もあり何か基準があるのだろうかと考えたが分からなかった。
参加した集会はピアノのある音楽室かそれに準じた場所で天井も低く大きな声を出さなくても良く聞こえる所であった。先生の歌にまつわるお話の後にどんどん歌っていく。
四季の歌はDmぐらいでラから始まるのだろうと思っているとAmでミから下がり始めてなんとも苦しい四季の歌であった。一方、「見上げてごらん夜の星を」や「山小舎の灯」はF調でほとんど原曲に近いキーであり、みんなどんなキーでも気にせず歌っているいるのには感心した。
戦前の歌謡曲は「春の唄」(S11)一曲のみで後は戦後の歌、しかも「山小舎の灯」以外はかなり新しい曲がほとんどであった。年配者が多いといっても外に出てきて歌う方は今話題になっている後期高齢者(75歳以上)は少ないのであろう。
春の唄、山小舎の灯、遠くへ行きたい、見上げてごらん夜の星を、この広い野原いっぱい、旅人よ、四季の歌、なごり雪、もしもピアノが弾けたなら、千の風になって等
唱歌では戦後の歌は花の街、みかんの花咲く丘、ちいさい秋みつけただけで後は古くから歌われている曲であった。
ローレライ、思い出(Long Long Ago)、七つの子、花(滝廉太郎)、浜千鳥、冬の夜、富士山、花の街、みかんの花咲く丘、ちいさい秋みつけた等
ともしび系の歌声の集いは「ともしび」の特製歌集(全部で1000円)を使用するので買った方がよいが、「野ばら社」の歌集を2冊ほど持っていけば十分であった。ともしびの歌集は曲目数は多いかもしれないが歌詞のみで楽譜はないが、野ばら社のは楽譜付きで知らない歌も楽器で確認できるので便利である。
そのときによって曲目は変わると思うが、帝大生が参加したときにはこの広い野原いっぱい、見上げてごらん夜の星を、ローレライ、花、花の街、みかんの花咲く丘、千の風になってが前述した会と共通して選ばれていた。たまたまであろうが全く違った集会でかなり重複するものだと感心した。
もちろんともしび系お約束の「カチューシャ」も入っていた。歌声喫茶では軍歌は歌わないとかいうけれど、1939年に作られた「カチューシャ」はロシア(ソ連)の軍歌でもあるのだ。私のカチューシャのイメージはソ連軍兵士がアコーディオンで歌って踊っている風景である。とてもロシア民謡なんかではないだろう。ロケット発射装置「カチューシャ」は恐れられたソ連の兵器であった。
何で日本人がソ連の軍歌を歌って日本の軍歌を嫌うのか良く分からない。東京節(パイノパイノパイ)はジョージアマーチでこれはアメリカの軍歌・行進曲の部類であろう。
あまり気にせず楽しき悲しきにつけて軍歌を含めて好きな歌を歌おうではないか。